近年、野菜価格が度々高騰する現象が起こり、家計を圧迫する原因にもなっています。冬野菜の価格が上昇する場合、原因は天候不良や気温が低い状態が続いたことが予想できますが、最近は夏でも野菜価格の高騰が起こる現象が見られ、問題になっています。
猛暑と豪雨が夏野菜の価格高騰に影響
この、夏野菜に起こる価格高騰現象には、猛暑と豪雨が大きく影響しています。
2018年の夏は記録的猛暑でした。近年、地球全体の気温上昇が問題となっていますが、2018年には東京で観測史上初めての40度超えを記録したりと、この傾向が続いていることが理解できます。高すぎる気温は当然、野菜の生育に悪影響をもたらし、その価格高騰の直接的原因になります。
また、2018年は記録的な豪雨があったことも野菜の価格高騰に深刻な影響を与えています。
西日本豪雨が記憶に新しいところです。台風の数も多く、災害の多い年となりました。このような天候不順の連続は、野菜の生育不順と収穫量の減少を確実に招きます。
原油価格の上昇も野菜の価格に関係が
実はもうひとつ、野菜の価格高騰の大きな要因と考えられるものがあります。それは原油価格の上昇です。野菜の市場価格には生産原価の他、流通経費が加算されています。流通経費とは、輸送・運搬にかかる人件費や包装費、野菜の検査や保管にかかる費用や卸売手数料、そして運送費と燃料費がかかってきます。その割合は大体1:1程度です。そして、運送にかかる費用は燃料費込でおよそ市場価格の10%程度とされています。
つまり、一見関係がなさそうに見える野菜の価格と原油は実に密接に関係しているわけです。更に運送費用だけでなく、野菜の種類によってはハウス栽培に暖房やストーブなどを使って温度を調節する必要もあるでしょう。農作業に必要な車両や機材の利用にも、原油価格は大きく影響してきます。
2018年11月、気象庁はエルニーニョ現象が発生したことを発表、2019年3月11日に発表したエルニーニョ監視速報では、3月時点でエルニーニョ現象が継続しており、それは今後夏まで続く可能性が70%あると予測されています。エルニーニョ現象は熱帯太平洋で起こる海面水温の変動現象で、その変化は日本の気候にも大きな影響を与えます。
エルニーニョ現象が発生すると、日本での気候は全般的に冷夏・暖冬となる傾向があるとされています。冷夏となれば、農作物の生育に深刻な影響を与える可能性も十分に考えられます。2019年の夏も、天候不順には最新の注意を払う必要があるでしょう。(2019年現在)
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