イタリアには、「トマトが赤くなると医者が青くなる」という古いことわざがあります。また、フランスではトマトのことを「愛のリンゴ」、ドイツでは「天国のリンゴ」と呼びます。さらにアメリカではトマトが野菜か果物かで1年にも及ぶ裁判が起こされた事があります。様々な国で愛され、栄養も豊富なトマトは、生でも煮ても焼いても美味しくいただく事ができます。
原産と品種
トマトの原産地は、南米ペルーのアンデス山脈、西の斜面の高原地域です。ここには8~9種類の野生種のトマトが自生しています。トマトが栽培されるようになったのはメキシコが最初と言われています。伝えたのは人間や鳥です。そこからコロンブスの新大陸発見時にスペイン人によってヨーロッパに持ち帰られたトマトはそこからヨーロッパ中に広がりました。そこから遅れる事200年、アメリカ大陸にも持ち込まれました。日本には江戸時代にオランダ人によって渡来しましたが、当初はその赤い見た目から食用としては広まらず、観賞用として用いられていました。実際に一般的に食用として広まったのは明治時代の後期から。当初は酸味も香りも強い野菜でしたが、その後日本国内で品種改良や栽培技術の向上を続けた結果、現在は果物よりも甘いトマトがあると言われているほどです。現在国内では120種類ほどのトマトが販売されており、その大きさ・色・向いている料理・味の特徴など様々なトマトを楽しむ事ができます。
栄養と食べ方
トマトはビタミンCが豊富な事で知られていますが、そのほかのビタミン・ミネラル、食物繊維などの含有量も高い野菜です。さらにトマトの赤い色素に含まれるリコピンは、当初あまり注目されていませんでしたが、抗酸化作用の高さに注目があつまり、美白効果や老化防止、心疾患予防などが期待される野菜となりました。これらの豊富な栄養を摂取するには、トマトピューレやトマトソース、トマトジュースなど多くのトマトが摂取できる食べ方を選ぶ事が出来るのもトマトの利点の一つです。リコピンに関しては生のトマトから摂取するのは難しいため、摂取するには加熱調理がお勧めです。また旨味成分のグルタミン酸やアスパラギン酸が豊富なのもトマトの特徴です。
選び方・保存の仕方
現在のトマトの魅力はその甘みの多さといっても過言ではありません。甘みの多いトマトを選ぶときのポイントはトマトのお尻の部分にあります。トマトの先端部分の放射状の線がはっきりしていて、中の果肉が透けて見えるものは甘みが強いトマトの特徴の一つです。他にも持った時にずっしりと重く小ぶりなものを選ぶといいでしょう。保存の際に5度以下では低温障害が出てしまうので、冷蔵庫の中でも野菜室に入れておくか、2~3日なら常温での保存も可能です。
VegeageLINE公式アカウントでは、ワインと野菜の情報、ワインクイズ、ワイン診断など、楽しいコンテンツが満載! ワインがお得に買えるクーポンをプレゼント中です! →こちらからつねご
最新記事 by つねご (全て見る)
- Vegeage通信 5月号② - 2023年5月22日
- Vegeage通信 5月号① GWはワインと本はいかが? - 2023年5月1日
- Vegeage通信 4月号② GWはワインと映画はいかが? - 2023年4月18日
この記事へのコメントはありません。