①「ヴィンテージ=古い」ではない
ワイン用語で「ヴィンテージ(Vintage)」と言う言葉を良く聞きます。
「ヴィンテージ」は「ヴィンテージ家具」「ヴィンテージデニム」のように「アンティーク」と同じような使い方をされています。
しかし、ワインでは「ブドウの収穫年(一部ワインを醸造した年も)」を「ヴィンテージ」と言います。
ワインのエチケット(ラベル)に2018と書いてあったら、そのワインの「ヴィンテージは2018年」と言う使い方をします。
ちなみに、ヴィンテージは英語で、フランス語ではミレジム(Millesime)イタリア語ではヴェンデミーア(Vendemmia) と言います。
②ヴィンテージにこだわる
少し話はそれますが「こだわる」と言う言葉。
「こだわりの味」と使うように、特別な思い入れがあるような良い意味で使われる事が多いです。(最近では飽きられている表現みだいですが)
しかし、本来は「小さな事にこだわる」と使うように、「気にしなくて良い事を気にする」という意味の言葉のようです。
「ヴィンテージにこだわる」と聞くとかっこよく聞こえますが、結果的に「気にしなくて良い事を気にする」と言う事になります。
もちろん、毎年ブドウの出来不出来によって、ワインの品質は変わるので、良いヴィンテージと悪いヴィンテージが存在するのは確か。ヴィンテージの良し悪しもワインの魅力です。
しかし、それは美味しいワインを見つける沢山の要素の中の1つに過ぎません。
一部のフランスやイタリアの高級ワインを除けば、普段楽しむワインはヴィンテージを気にする必要はありません。
「あーこれは2013年か…」とネガティブな印象で飲むと、そのワインの美味しさを見逃してしまいます。(第一にワインに失礼です。)
「1990年のワインは最高だった。あれを超える事はできない。」と良い思い出なら良いのですが、
過去のヴィンテージにこだわるのも考え物です。(昔に飲んだワインは実際よりも数倍美味しい記憶として残る物です。)
ヴィンテージにこだわり過ぎずに、今美味しいワインを探したいですね。
③古いビンテージほど美味しい
ワインは熟成すると美味しくなるお酒です。
しかし、すべてのワインが熟成できるわけではありませし、熟成にも程度があります。
熟成すると美味しくなるワインは、「熟成に耐えられる」高級ワインが多いように、
それぞれのワインに飲み頃があります。
普段気軽に楽しめるワインはなるべく早めに飲んだ方が良いですね。
少し熟成させて変化を楽しむ程度がリスクも少なくて丁度良いと思います。
昔に頂いたワインを後生大事にとっておいて「これは古いから旨いぞー」と思っても、
ほとんどの場合「呑めたもんじゃなかった!」というオチがつきます。
もちろん、ヴィンテージを楽しむ事をできます。
すこし予算に余裕があるのでしたら、同じワインの違うのヴィンテージを何種類か用意して飲み比べる(垂直テイスティング)や、
同じヴィンテージで違うワインを飲み比べる(水平テイスティング)は、とても興味深いです。
各地のヴィンテージの良し悪しを記した「ヴィンテージチャート」を見ながら、ワインの価格の違いを調べるのも面白い…。
あれ?
4つ目の誤解は?
と言われそうです。
4つ目の誤解は、上記3つの誤解を断言する私の誤解です。(笑)
つねご
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