「五大シャトー」とは
「五大シャトー」とは、フランスのボルドー・メドック格付け第1級の5つの生産者の事を指します。
・シャトー・ラフィット・ロートシルト(ポイヤック)
・シャトー・マルゴー(マルゴー)
・シャトー・ラトゥール(ポイヤック)
・シャトー・ムートン・ロートシルト
・シャトー・オー・ブリオン(ペサックレオニャン)
1855年のパリ万国博覧会において、ナポレオン3世の命令で、メドック地区の生産者のトップ60の生産者と、
当時すでに名声が高かったペサック・レオニャンの「シャトーオーブリオン」を合わせた61の生産者に、
第1級から第5級の格付けが与えられました。
1855年の格付けの後、「シャトーカントメルル」の第5級の追加と、
「シャトー・ムートンロートシルト」の第1級の昇格以外は、格付けの変更は行われていません。
シャトー・ラフィット・ロートシルト(Ch.Lafite Rothschild)
五大シャトーの筆頭となるのはシャトー・ラフィット・ロートシルト。
コンティ公にロマネ・コンティの争奪戦に敗れたポンパドール夫人が、
ロマネ・コンティに代わりにシャトー・ラフィット・ロートシルトを飲むようになり、
宮廷で脚光を浴び「王のワイン」の名声を得ました。
ボルドーワインで一番エレガントなワインと言われています。
シャトー・マルゴー(Ch.Margaux)
ボルドーワインの中で最も女性的で「ワインの女王」とも言われるシャトーマルゴー。
ポンパドゥール夫人がシャトー・ラフィットを宮廷に持ち込むと、その次の愛妾デュ・バリー夫人はシャトー・マルゴーを宮廷に持ち込み愛飲したと言われています。
アーネスト・ヘミングウェイを始め、イギリス初代大統領ロバート・ウォーポール、第三代アメリカ大統領のトーマス・ジェファーソンなど多くの世界の著名人か愛し、数々の逸話のあるワインです。
シャトー・ラトゥール(Ch.Latour)
五大シャトーの中で最も力強く、男性的なワインと言われているのがシャトー・ラトゥール。
エチケットに描かれている塔は、世紀中頃、要塞として建てられてジャン・フロワサールの『年代記』にも登場しています。
ボルドーの中でいち早くステンレスタンクを導入した為、「不作知らず」とも言われるように安定したワイン造りをしています。
シャトー・ムートン・ロートシルト(Ch.Mouton Rothschild)
メドック格付けが行われた1855年以来、第二級から一級へと昇格した唯一のシャトー。
悲願の昇格を果たしたフィリップ・ロスシルド男爵は「ついに、われ第1級なりぬ、かつて第2級なりき、されどムートンは昔も今も変らず」という言葉を残しています。
1945年以降、ピカソやシャガールなど、毎年その時代の著名画家に描かせているエチケットはコレクターにも人気です。
シャトー・オー・ブリオン(Ch.Haut Brion)
唯一メドック地区以外から、メドック格付けに選ばれたシャトー・オー・ブリオン。
1814年のウィーン会議での晩餐会でもてなされ、フランスは敗戦国でありながら、
領土をほとんど失うことなく乗り切ることができたので“フランスを救った救世主”とまで呼ばれたワインです。
そのため1855年のメドック格付けの時にはすでにヨーロッパ全土に知れ渡っていたワインのため、
メドック以外から特別に第1級に選ばれました。
名前だけでも憶えておきましょう
ワインが好きな人の会話には、必ずと言って良いほど五大シャトーの話題が上がります。
非常に効果なワインなので、全てのワインを飲む必要はありませんが、
ビジネスの場面でもしばしば登場するワインなので、名前と簡単な歴史を知っておいて損はありません。
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つねご
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