ぬか漬け
米糠のぬか床で作られる「ぬか漬け」は、精米技術が進歩した江戸時代から作られるようになりました。
ぬか床に野菜を漬ける事によって、野菜の糖分やタンパク質が分解されます。
そこで生まれたアミノ酸や乳酸、そしてぬか床のビタミンが野菜に染み込み、
美味しくて体に良い「ぬか漬け」ができます。
野菜をぬか床に漬ける事によって、野菜の旨味と栄養素が多くなります。
精米したお米を食べるようになった江戸時代の人々は、ビタミン不足で脚気になる人が多くなりましたが、
ぬか漬けを食べて脚気を防いだとも言われています。
ぬか漬けと白ワイン
「ぬか漬けとワイン」意外な組み合わせとだと思われますが、
ポイントを押さえれば非常に良い組み合わせです。
・なるべく古漬けは避ける
独特の香りと酸味の古漬けは、漬物として大変魅力的ですが、
酸味が強すぎるとワインの香りを殺してしまうので避けた方が良いです。
野菜のフレッシュ感が残る浅漬けを選んだ方が良いです。
・ワインは酸味があってフレッシュなタイプの白ワイン
ぬか漬けとは逆に、ワインは酸味があるタイプが丁度バランスが良くなります。
いきいきとしたフレッシュな白ワインは、ぬか漬けの野菜の美味しさを引き立てます。
フランス・ボルドーのシャープで爽やかな白ワイン。
ソーヴィニヨンブランの草のようなニュアンスと、キュウリのぬか漬けと良く合います。
・アミノ酸が豊富な白ワインを選ぶ
ワインを選ぶときに「アミノ酸」を意識して選ぶ事は無いですよね(笑)。
ぬか漬けには旨味成分のアミノ酸が豊富に含まれているため、
ワインもアミノ酸が豊富な物を選ぶと組み合わせが良くなります。
ちなみに日本酒はワインよりもアミノ酸が多く含まれているため、
旨味成分が多い日本食との相性が良いとも言われています。
アミノ酸が多く含まれているワインと言えばシュールリーです。
シュールリーとは「澱(オリ)の上」という意味です。
通常、白ワインは発酵後に澱引きが行われますが、
澱引きを行わず、澱の上で熟成させるのがシュールリー。
酵母のアミノ酸がワインに含まれて、独特の風味があるワインです。
ぬか漬けに相通じる所がありますよね。
引き締まった酸味のある甲州種を使った、シュールリーのワインはぬか漬けに良く合います。
また、シャンパーニュなどの瓶内二次発酵しているスパークリングワインも、
ワインと澱との接触期間が長いので同じようにアミノ酸を多く含みます。
ぬか漬けと赤ワイン
なかなか難しそうですが、ちょっと工夫するだけで美味しく楽しめます。
・ニンジンやナスなど色彩が濃い物を選ぶ
ニンジンやナスなどの色彩が濃い野菜は、淡色野菜よりも味わいが濃く、
赤ワインとの相性が良いです。
・醤油や鰹節をかけてみる
ぬか漬けに対して、赤ワインが強く感じるようでしたら、ぬか漬けに醤油をつけてみては。
醤油がぬか漬けに旨味を与えて、赤ワインとバランスが良くなります。
鰹節も同じような効果がありますが、場合によっては生臭くなるかも可能性があるので注意が必要です。
適度な酸味と渋みが少ない赤ワインを選ぶ
赤ワインも白ワイン同様、適度な酸味があった方が、ぬか漬けに良く合います。
渋みが少なく軽めのピノ・ノワールがおすすめです。
もちろん国産のピノ・ノワールも相性は抜群です。
あれ?ちょっと違うな…と思ったら【赤でも白でも】
ちょっと違うな…と思ったら、最終手段のオリーブオイルの登場です。
今までギスギスしていた関係が、オリーブオイルの滑らかさが調和してくれます。
食べ物とワインの相性がイマイチな場合は試してみる価値があります。
ぬか床を作ってみる
自分で作れば、色々な野菜とワインの組み合わせが楽しめます。簡単に美味しく出来きるので良いのですが、
簡単にできるがゆえ、なかなか消費が追い付かない…となる場合があるので注意です。
(今の私はまさにそうです)
One-Leaf(弟)
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